80代のとても元気な女性です。普段から運動量が多く、毎日1万歩以上の散歩をされています。そしてご自宅には階段もあり、寝室に行くのも階段を使いますが、これまで膝が痛くなったことはなかったそうです。
ところが最近、「左膝が痛むようになった」とお話しされました。他の関節の状態を聞いてみると、左肩(両肩とも固いけれど特に左)、腰、首にも少し不調があるようです。ご本人いわく「体全部が悪いんじゃない?」とのこと。
検査をしてみると、背骨が片方だけ盛り上がり、姿勢が崩れていることがわかりました。体をひねったり反らせたりすると腰に痛みが出ます。腕をバンザイしてもらうと左側は上がりきらず、首も右に向きづらい状態です。
ただ、この日は膝の痛みはそれほど強くないようで、軽い屈伸や片脚のランジ、階段の昇り降り、小走りなどを試しても痛みは出ませんでした。
でも、検査の中で膝にしっかり体重を乗せて曲げるのは苦手そうだったので、深くしゃがんでもらうと、やはり左膝に痛みが出ました。ここが痛みの引き金になっているようです。
さらにお話を聞くと、娘さんから「お母さん、いつも足がしびれてるんです」と教えていただきました。冷え性のように足がずっと冷たく、しびれた感覚があるそうです。これも膝に影響している可能性がありますね。
再度、身体全体を確認します。右側の背中がボコッと盛り上がっているため、右にひねるのは問題ありませんが、左にひねるのはつらそうです。反らせる動きも負担が大きく、痛みが出ます。首も右に向きづらく、バンザイでは左側の動きが悪い。このように、体のバランスが崩れていることがわかります。
動きの検査では、痛みだけではなく、全身の連動や体重のかけ方、股関節・骨盤の動きも見ています。寝た状態での検査(両膝を立てて倒すテスト)では、胸椎や股関節の動き、腰へのストレスを確認します。今回は左に倒したときに左股関節に痛みが出ました。膝を曲げる動作は曲がりきらず、股関節を回したり開いたりすると硬さや痛みがあります。これは大きな問題です。
さらに脚長差がありましたが、首を右に向けると揃ったため、体のバランス崩れが影響しているサインと考えられます。また、左のお腹がとても硬かったのも気になりました。胃の調子が悪いのかもしれません。
【施術の内容】
施術では、まず深呼吸を取り入れて左のお腹の硬さをゆるめました。すると、股関節が自然に開き始めました。次に、首の右向きの動きを調整します。付け根の硬さが問題でしたが、反る動きの中で手やあごの問題が関連していたので調整を行うと、首の可動域が改善し、脚の長さも揃いました。
足のしびれについても確認すると、靴が合っていなかったのか、足の指が縮こまった状態で固まっていました。そこで足趾をゆるめ、足のアーチの位置関係を整えると、しびれも解消されました。靴の影響だったのかもしれませんね。
最後に立って確認すると、股関節はしっかり開き、膝もスムーズに曲がり、痛みは消えていました。姿勢もとても良くなっていて、娘さんも「全然違う!」と驚かれていました。
~からだと靴の整体院~
フィジオウェルネスマルヤマ
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